肺炎

咳き込む女性

肺炎の種類

肺炎は灰が炎症する病気のことで、急性感染症の一つになります。
レントゲン写真を撮ると、炎症した部分が真っ白になりますので、患者も見慣れると肺炎がすぐにわかります。
肺炎は、原因、罹患場所、発生機序、病変の形態によって分類されます。
原因による分類ではウィルス性や喫煙、寄生虫などの感染性肺炎、誤嚥性などの機械的肺炎、抗がん剤などの薬剤性肺炎、膠原病性肺炎が含まれる症候性肺炎などがあります。
罹患場所で分類される場合は、日常生活において発症する肺炎の市中肺炎、医療機関にかかっている最中に発症する院内肺炎、老人ホーム等で発症する医療ケア関連肺炎があります。
病変の形態で分類する場合は、大葉性肺炎や気管支肺炎の肺胞性肺炎と、間質性肺炎があります。
医療的に一般的によく耳にするのは、マイコプラズマ肺炎や喫煙、誤嚥性肺炎、インターフェロン、気管支肺炎でしょう。
しかし、肺炎には、これだけの分類があるのです。

肺炎にかかると

肺炎は咳や痰、高熱に呼吸困難、倦怠感、胸痛などを引き起こします。
痰が出始めると、咳が繰り返し起こり、喉に炎症が起こることもあります。
肺炎の診断は、聴診などによる身体所見、X線写真、CT、採血に喀痰培養などで行われます。
また最近は超音波断層撮影による診断も有用であるといわれています。
さらに迅速診断キットが登場し、肺炎球菌やレジオネラは尿検査するだけでわかるようになりました。
ただし、結核の場合は鑑別にあげる必要があり、結核ではと疑わしい場合は、チール・ニールセン染色、蛍光塗抹検査やT-SPOTなどが行われます。

肺炎の治療方法について見てみると、細菌性肺炎では抗生物質を投与します。
ただし、原因菌が特定されるためには様々な検査を行わなければならず、この菌ではという想定を立てて抗生剤を選ぶことが多いです。
またアメリカと同じ方法で治療に当たる病院では、市中肺炎か、院内肺炎かで抗生剤を変えます。
肺炎の中でも市中肺炎は入院する必要がなく、自宅療養となります。
子どもは肺炎にかかりやすく、新生児以外はインフルエンザ桿菌、肺炎球菌、モラキセラ・カタラーリスが最も多い原因となっています。
小学校に上がる頃にはマイコプラズマ肺炎が増えますし、また2歳までにほとんどの乳幼児がかかるといわれるRSウィルスによる肺炎もあります。
高齢者の場合は誤嚥性肺炎が多くなり、上手く食べ物が飲み込めない、気管と食堂を分ける筋肉が弱っていることが原因です。
誤嚥性肺炎で亡くなるケースも多く、注意が必要です。
現在、肺炎による死者数は増え続けています。
たとえば男性で見てみると、0歳児は3位、65歳は2位、90歳は1位を締めるほど、肺炎で亡くなる人は多いのです。
同様に女性も、0歳児は4位、65歳は3位、90歳では2位となっています。
著名人の多くが肺炎で命を落としており、注意喚起の医療CMが流れるほどです。
若いから、風邪も滅多に引かないから、ということではなく、いかに肺炎を予防していくかが大切になるのです。