作業療法士

回復

作業療法士とは

病院の役割は病気を治療するだけではありません。
医療の進歩はもちろん、患者様に対する包括的な医療サービスを提供すべきという社会的な流れから、社会復帰に向けて病気の治療以外にも様々な角度から取り組んでいる病院が増えています。

たとえば、作業療法士も患者様の社会復帰を促す職業の1つです。
医療従事者としてリハビリテーションに対して積極的に取り組むことが主要業務。
資格としては厚生労働大臣の発行する免許であり、医師の指導に基づいて作業療法を行っています。

作業療法は患者様の社会復帰を促すための様々な活動を指します。
これだという治療法は簡単には断定できません。
内職的な作業や手芸、工作、音楽鑑賞や演奏なども含まれますし、グループワークやスポーツ、果ては他の人との会話や食事までも範囲内だと考えられるでしょう。

作業療法の範囲が多岐に渡る理由を考えると、身体はもちろんのこと、精神障害も含めて治療の対象になっていることが挙げられるでしょう。
つまり、社会復帰を目的とした機能回復の実現は、いわゆる歩行回復のような筋肉運動のリハビリテーションに限らないということです。
すべての行動が作業療法のヒントになる可能性があり、作業療法士に求められる役割はその人に合わせた治療法を見つけ出すことと言えるかもしれません。

作業療法士の年収は394万円前後

もちろん、医療従事者ですから一般的な職業と比べると給与条件は良いと言えるかもしれません。

しかし、給与体系が頭打ちになってしまうことに悩みを抱えている方もおり、今後の地位向上が期待されている段階です。
作業療法士が関わる人間関係は医師や看護師、理学療法士といったコメディカルスタッフ。
やはり、一般的な就職先として病院での勤務が挙げられると思いますが、病院内に勤務する様々な人と関わることが多いです。

また、患者様やご家族とのコミュニケーションも必須。
身体ないしは精神の機能回復という意味で考えると、作業療法士は介護分野との境目にいるような職種かもしれません。
事実、訪問リハビリ事業を開業している作業療法士もいますから、多少の介護が必要な人と接する機会も多くなります。
このような方でも自然に対応できる人が好ましいと言えるでしょう。