義肢装具士

義肢装具士

義肢を作る専門家「義肢装具士」の仕事はどんな仕事内容?

生まれつき足や腕などに欠損がある、また交通事故などの不慮の事故で手足などを失ってしまったという場合、生活に大きな支障が出ます。
リハビリなど、残っている機能で生活、仕事などできるように訓練を行いますが、義足、義手等があれば不自由さを補助できることもあります。

義足や義手などは現代とても質の高いものがあり、通常の生活を送る際に補助となるもの、失われた機能を代行するもの、また動きも非常にスムーズで見た目にも美しいものが沢山作られています。

こうした義手、義足など、腕や足に欠損がある方の生活や仕事などに沿って、不自由さを軽減し失われた機能を代行する器具を作る専門家が義肢装具士です。

義肢装具士の職場はどんなところなのか

病院等に勤務し事故などによって腕、足など欠損されている患者さんのリハビリスタッフとして勤務し、医師の指導や理学療法士と相談しながら患者さんのこれから先の生活をよりよくするためにその技術を駆使する方もいます。

一般的には民間の義肢装具製作所等の義肢等を専門的に作成している業者や、靴メーカーなどに勤務して、利用される方が希望する義手や義足を作成しています。
時には医療施設などに出向いて、患者さんがこの先必要となる義手や義足の計測や採型を行うこともあります。

メーカーに勤めている方も、義肢装具製作所で働く方も、医療機関勤務という方も、通常民間企業の方々と同じような働き方で、日曜、祝日などは休みという所が多いです。

ただ、採寸や採型が必要な方が日曜祝日等しか採寸出来ないという場合などは、休みでも出向いて採型するということもあります。

義手や義足は体の一部となって動くものでなければ意味がないので、細かく注意を払い採寸、採型することが必要なので、時間をかけて行う必要があり、最近は障害をお持ちのアスリートに装具を作るということもあり、非常に緻密な器具を求められることも多いようです。

技術がドンドン向上していく世界・・・常に勉強が必要

義肢に利用できる新しい素材がドンドン開発されているので、その素材の特徴を理解し、特長を活かした装具を作ることが必要となります。
新しい素材、技術などを常に勉強しておくことが必要なので、積極的に勉強できる方が求められます。

装具を初めて作る患者さんは、交通事故の後などで強いストレスを受けている方もいます。
装具を付けることで世界が広がっていく、生活も豊かになるという説明をしても受け入れられない方もいますので、患者さんに寄り添い、気持ちを理解し、その方に出来る限りフィットする装具づくりがのぞまれます。

医師や理学療法士と協力しなければ装具も作れないので、医師、理学療法士、その他病院関係者の方々とのコミュニケーションも重要な要素です。

義肢装具士になるためにはどうしたらいい?

義肢装具士になるためには国家資格を取得しなければなりません。
大学の義肢装具コースに通うか、養成施設で3年以上専門教育を受け卒業し、国家試験を受けて合格することで義肢装具士の資格を取得できます。

一般大学や短大でも所定の科目の理由があれば、義肢装具士養成施設において2年以上知識、技能を学ぶことで試験を受ける事の出来る条件をクリアできます。

受験するほとんどの方が専門的な知識、技術を学ぶことのできる養成施設で学んでいるので合格率は高くなっていますが、専門的な知識も技能を活かす必要があるので、その知識等をしっかりと自分のものにし、様々な要望に応える事の出来る義肢装具士になってほしいです。