細胞検査士

細胞検査士

細胞の専門家「細胞検査士」の仕事はどういう仕事なのか?

医療が発達し、以前は不治の病だった病気が現代では完治できる病気となっているということもあります。
がんについても早期発見し早期治療をしっかりと行っていくことで、治療できない病気ではなくなっています。

がんは日本人の死亡原因の上位に食い込んでくる病気であり、世界各国でもこの病気で命を落とす方が大勢いらっしゃいます。
がんなどの悪性細胞をいつ発見できるか、これによってその予後も大きく違ってきます。

悪性細胞を発見し、どのような種類に属しているのか、こうした細胞の状態を検査するスペシャリストとして存在しているのが細胞検査士です。

がんが疑われる患者さんの細胞を検査するスクリーニング業務は、医師の指導の下に行うものですが、検査そのものについては技士が責任を持って行う必要があります。

細胞検査士は様々な方法で細胞を採取し、それを標本として染色、顕微鏡によって観察するという検査を行います。
もちろん、細胞について詳しい専門知識が必要となりますし、高い正確性も必要です。
細胞の変化について病変かどうか、わかりにくい細胞の状態もありますので、見逃さない能力も必要で、専門性の高い資格といえます。近年、検査など行う技士について専門性を求めることが多くなり、病院などの医療機関のほか、検査を専門的に行う検査センターなど、働く場所は広がりを見せていますし、微生物の研究の求人も増えている現状があります。

細胞検査士になるためには経験も知識も必要

細胞検査士は臨床検査技師の上、より専門性を持った資格です。
臨床検査技師もこうした検査を行いますが、細胞ということに特化した上級資格として存在しています。

細胞検査士になるためには臨床検査技師、衛生検査技師の資格を取得し、その後、1年以上細胞診検査の実務を積むか、細胞検査士養成コースがある大学などで所定の単位を修得する、大学、医療短大、専門学校を卒業し臨床検査技師、衛生検査技師国家資格を取得の後、細胞検査技師養成所へ進学、所定の教育を修了することが必要です。

細胞検査技師は高い検査技術が必要となるので、試験については細胞診に必要となる基礎知識のほかに、標本を作成する技術があるかどうか、顕微鏡的検査の一定以上の技術があるかどうか等問われます。

試験は筆記試験と細胞像試験の一次試験と、実技の二次試験があります。
非常に専門性が高いということと、細胞を細胞検査士が検査することによって出される結果が、治療に大きくかかわりますので、責任感を持って取り組む必要がありますし、知識、技術、そして実務経験が求められる仕事です。

コツコツ・・・黙々と作業ができる人が向いている

細胞検査は細胞についての深い知識を持ち、尚且つ、医療機関によっては沢山の細胞検査が必要な検体が送られてくるので、性格にスピーディに判断することも求められます。

作業をこつこつと地道に続けていくことが必要となるので、根気よく作業ができる人じゃないと集中力なく行うことになります。
的確な判断が求められる大切な細胞検査を行うスペシャリストは妥協せず正確な検査を突き詰めていける人が向いていると考えられます。