肛門科

便秘の男性

恥ずかしくてなかなか行けない人も多い

病院に行くのは苦手なのでなかなか足を運べないという方も多いですが、特に嫌がられる事が多いのは肛門科です。
肛門科ではその名の通り肛門に関する疾患を専門的に取り扱う診療科です。
専門は肛門周辺の疾患ですが、場所が近いこともあり大腸に関する疾患を取り扱っている場合もあります。

相手は医師や看護師とはいえ、他人に肛門を見せるなんて恥ずかしくてたまらないと感じ、肛門にトラブルが発生してもなかなか受診してくれない方も多いです。
本当に我慢できないほど悪化してようやく決心をして肛門科を訪れる方もいます。
処置が早ければあまり苦労することなく完治を目指せたのに、我慢に我慢を重ねた結果病状が悪化して外科手術が必要になる場合もあります。
我慢をし続けていた方が酷い状態の肛門を見てもらうことになるので、異変を感じたらすぐに診察をしてもらった方がはるかに良いのです。

肛門科で扱う病気と治療法

肛門に関する主な病気として多いのが痔です。
日本人は何らかの痔を持っている人が3人に1人はいると言われていますので、決して珍しい病気ではありません。
明らかに異常を感じているのに、自分の目で見て確認できる場所ではないため、どんな状態になっているのかもわからずに我慢をして過ごす方が多いです。
病院に行くのは恥ずかしいので、市販薬でなんとか治そうとして使用していたところ、余計に悪化しため諦めて病院を受診する方もいます。
痔はいぼ痔や切れ痔、痔ろうなど患者さんの状態によって様々です。
症状が軽ければ外用薬を塗布するだけで治る場合もありますし、外科手術が必要になる場合もあります。
一度治療してしまえば二度と再発しないというものではなく、人によっては何度も繰り返しできる場合もあります。
再発を防ぐためには食生活を変えて適切な薬を使いながら便秘には十分注意しましょう。
快便を維持していれば痔を防ぐことは十分可能です。

肛門科では大腸の検査を実施する場合もあります。
肛門から出血が認められた場合、痔なのか大腸がんなどの大腸の病気なのか判断しにくい場合があります。
正確な検査を行うためにも、便の潜血検査を実施したり内視鏡で検査を行う場合もあります。
詳しい検査結果で大腸がんだったと診断されても決して肩を落としてはいけません。
早期発見になるほど早く完治します。
仮に大腸がんだった場合には内視鏡手術や開腹手術などにより病巣を取り除きます。
合わせて抗がん剤や放射線治療などの治療を開始する場合もあります。
大腸がんを予防するためには、規則正しい生活を送るのが一番の予防策です。
食生活を和食中心に切り替えて、適度な運動をしてストレス解消をすることが大切です。