皮膚科

皮膚科

全身の皮膚症状に対する診療科

私達の体全体を覆っているように存在しているのが皮膚です。

生命活動を維持するためにしっかり守らなければいけない内臓を保護する役割として外側から体を守っているものだと考えてください。皮膚の健康状態が保たれていなければ、当然ながら体の健康状態も保てません。全身の皮膚に関するトラブルを解消するために治療を行うのが皮膚科の役割です。

皮膚にトラブルが起こる原因は様々な要因があります。先天性の問題もあれば、後天性の問題が原因になっている場合も多いです。皮膚トラブルを一時的に治療することができても、根本的な原因を解決できなければまた同じトラブルが生じる可能性が高くなります。

皮膚トラブルが起こった明らかな原因が判明していれば良いのですが、原因がよくわからない場合には根治するのが難しいため、医師としての経験を積みたくさんの症例を把握していなければ適切な治療が難しくなります。皮膚科医の力量によって、早くトラブルが治るのか、それとも長引いてしまうのかが変わってくる可能性があります。

皮膚科で扱う病気

皮膚科では皮膚トラブル全般を診察します。

最近増えている皮膚のトラブルと言えば、アトピー性皮膚炎が挙げられるでしょう。慢性的に強いかゆみを伴う湿疹が発生する皮膚炎の一種で、発症する原因が特定されにくいことが治療しにくい大きな理由になっています。症状の現れ方も人それぞれで、真っ赤に腫れ上がるくらいひどい湿疹が出るかたもいれば、時々かゆみが現れる程度の方もいます。

子供から大人まで年齢を問わずに発症するため、今まで特に問題なかった方も突然発症する可能性がある病気です。

このほかにも、皮膚がんも皮膚科で担当する病気です。普通のほくろなのかと思っていたら、どんどん大きくなってきて怖くなって皮膚科を受診したところメラノーマと診断されるというケースもあります。一見するとさほど重大な病気ではないような気がする方も多いですが、メラノーマが恐ろしいのは体の奥に侵食して転移している可能性があるからです。

特に注意しなければいけないのが体のあちこちにあるリンパ節の近くにメラノーマができていた場合です。発見が遅れて適切な処置をしていないと、最悪の場合は死に至る恐ろしい病気であることを認識しておきましょう。

参考:メラノーマ|がんinfo

美容皮膚科というお仕事も存在する

身体のパーツの中でも、皮膚は美容と密接に関わっているため、皮膚科で行う治療の中には「見た目を戻す」目的で行われるものも少なくありません。

また、エステサロンで行われることの多いムダ毛や体毛の処理なども、病院によっては皮膚科で診療が行うことができます。こちらは、エステサロンでは扱えない医療用のレーザーなどが使用できるほか、薬物療法や外科手術などを行えるという点で、エステを利用するよりも高い効果を得られると言われています。

参考:医療脱毛と脱毛サロンの違いを比較/Beauty note

皮膚科の治療において、特に多いのが薬物療法となっており、内服薬と外用薬を併用しながら治療をする場合が多いです。

例えばアトピー性皮膚炎の患者さんに用いられる場合が多いのはステロイド外用薬です。症状に応じてステロイド外用薬の強さが変更されます。症状が軽い場合にはステロイド外用薬ではなくワセリンなどで保湿をして様子をみる場合もあります。